代表取締役 石塚敏行

 
 

 
 コンピュータ利用技術の高度化は、ハードウェアあるいはソフトウェアの技術革新に先導される形で、ますます速度を増しています。その結果、コンピュータ情報システムの対象は、PCなど文字どおりのコンピューターから、携帯電話等のコンピューターの機能を内包する、いわゆるモバイル端末などにまで広がり、その形態や性質は大きく変化してきています。特に私たちが当面ターゲットとしている、事務系アプリケーションといわれる情報システムの分野においては、その変化がもっとも顕著に現れていると言えるのではないでしょうか。

 コンピュータを取り巻くこうした環境の変化の中にあって、個々の情報システムにおける人とコンピュータの役割は、うまく分担されているのでしょうか。情報システムの構築にあたって、ユーザーの声が十分に聞き届けられているのでしょうか。また、できあがった情報システムに対するユーザーの不満が、放置されてはいないでしょうか。

 私たちは、ときおり耳にするこうした問題の解決に向けて、出来る限りユーザーを応援し、より大きな満足を提供したいと考えています。そのためには、最新技術の習得と実践、応用に努めるとともに、ユーザーの真に求める機能を「ユーザーとともに考える」姿勢が最も重要だと考えます。ユーザーの声を十分に聞き、どんな形態のコンピューターを使い、そのコンピューターに何をさせるのか、それにより人は何をすればよいかという、人間とコンピューターの役割分担を常に明確にしつつ、人にとって、わかりやすく、使いやすい情報システム、『人に優しい』情報システムの構築を基本的な考え方として持ち続けていきたいと考えています。

 『人に優しい』を情報システムに限らず、あらゆるテーマに対する根本命題として位置付け、私たちアインシュタインインスティテュートのあるべき姿、ひいては、ソフトウェア業界のあるべき姿を模索しながら、未来に向って前進していきたいと考えております。